第165章 君は俺の女だ

来栖琴音は内心すべてお見通しのまま、笑顔で相手をエレベーター前まで見送った。

「檜原さん、過分なお言葉です。拓越テクノロジーはまだまだ学ぶことばかりで、改善点も山ほどあります。本日は行き届かぬ点も多々あったかと存じますが、どうかご容赦ください」

檜原信介の姿が消えるや否や、琴音はくるりと踵を返し、三峰景臣のオフィスへ向かった。そして、さきほどのやり取りを一言一句違えず伝える。

話を聞き終えた三峰景臣は、親指を立てた。

「天下の邦朗グループを、よくもまあ手玉に取ったな」

「手玉に取ったって、ひどい。向こうから乗り込んできたんですよ? こっちが仕掛けちゃダメなんですか」

「ダメなわけ...

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