第17章 こじつけて利用する

来栖琴音が月乃を迎えて帰宅し、さて夕飯の支度を――というところで、川島治が玄関を開けて入ってきた。

「パパ、またママにちっちゃいケーキ買ってきたの? 月乃も食べたい!」

治は靴を履き替えながら娘の頭をくしゃりと撫で、目を細める。

「いいぞ。今日は二つ買ってきたんだ。ママに一つ、月乃ちゃんに一つ」

「ありがとう、パパ! パパだいすき!」

治は娘の頬にちゅっと口づけてからケーキの箱を置き、そのまま台所へやって来た。

後ろから琴音を抱きしめ、甘えるように頬を寄せる。

「琴音、会いたかった」

琴音は怪訝そうに眉をひそめ、わざと取り調べるみたいな口調で押し返した。

「今日、やけに口が...

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