第7章 彼女が疑ってる

来栖琴音は、ぐしゃぐしゃになりかけた感情を乱暴に押し込めると、まずタクシーで買い出しに行き、それから娘を迎えに向かった。

道すがら、どうしても堪えきれずに口をついて出る。

「ねえ月乃。もし、パパとママが別々になったら……月乃は、どっちと一緒がいい?」

月乃はきょとんと首を傾げて少し考え、次の瞬間――

「うわああああん!」

大声で泣き出した。通りすがりの人たちが、ちらちらこちらを見てくる。

琴音はしゃがみ、娘を抱き上げる。空いた片手で涙をぬぐいながら、必死に宥めた。

「月乃、いい子。泣かないで。ママが悪かった、もう聞かない。ね?」

けれど月乃は首を振り、しゃくり上げながら言う。...

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