ラリー・ブラザーズ

エマーソン視点

バスに乗り、いつもの倍の時間をかけて、俺はアイヴォリーのアパートの前にたどり着いた。今頃はもう全員揃っているだろう。あまり長く待たせていないといいんだが。アイヴォリーはすでに俺をチームから追い出したがっているし、ブラッドだって今の時点では、俺のことをこれっぽっちも良く思ってはいないはずだ。

そして、どうやらその予感は当たっていたらしい。部屋に入ると、視界の隅にソファに座るアイヴォリーの姿が映ったが、俺の目はすぐにリヴァーの姿を捉えた。

俺が彼の方へ向かい始めると、アイヴォリーが立ち上がるのが見えたが、大して気にも留めなかった。だが次の瞬間、彼は俺の前に立ちはだかり、行く手...

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