一人で

エマーソン視点

僕たちは寮の部屋に入ると、黙ってバックパックと靴を脱いだ。

部屋は僕たちが出て行った時のままで、少し散らかってはいるものの、それ以外は清潔だ。内側から自分がバラバラに砕けていくような感覚なのに、僕の人生は驚くほど何も変わっていないように見えて、衝撃を受ける。

きっと、この恐ろしい出来事が、何か物理的な形で現れるはずなんだ。

絶対に!

僕は自分のベッドに歩み寄り、シーツをまっすぐに伸ばしながら、昨日寝る時に履いていたズボンを拾い上げた。

ふと、彼女はこの場所、僕が何年も住んでいるこの部屋を一度も見たことがなかったんだ、という考えが頭をよぎる。そしてもう、永遠に目にする...

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