第21章 違う

白鳥空弥は芳賀樹の言葉を受け流した。

ドアハンドルから手を離し、視線をラーメン屋のほうから引き戻す。

「行くぞ。飯だ」

芳賀樹は眉を少し上げただけで、それ以上は何も言わず、笑いながら車を降りた。

二人が選んだのは、そこから二本先の通りにあるレストランだった。個室はすでに押さえてある。

扉を開けると、相馬祈が先に席に着いていた。

今日は淡いイエローのワンピース。髪は低い位置でまとめ、全体に柔らかく、けれど隙のない雰囲気だ。白鳥空弥の姿を見つけるなり、ぱっと立ち上がって微笑む。

「空弥、来たんだね」

――そして、彼の背後にいる芳賀樹が目に入った瞬間、わずかに動きが止まった。だが次...

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