第27章 家族旅行

「一目見るのすら無駄だって顔してたくせに。じゃあ、こんな真夜中にここへ来たのは――俺に何を証明したいんだ?」

背後から追いかけてくる白鳥空弥の声。

林田柊の手は、もうドアノブにかかっていた。

振り返らないまま、吐き捨てる。

「私が、どれだけ馬鹿だったか……それを証明するだけ」

夜風が、すうっと室内へ流れ込む。

柊は扉を押し開け、そのまま外へ出た。

数歩進んでから、無意識に一度だけ、足元まで届く窓のほうを振り返る。

白鳥空弥はリビングの真ん中に立ち、誰も座らないソファを見つめていた。次いで視線を上げ、二階へ続く階段の踊り場――かつて彼女が毎晩、彼の帰りを待っていた場所へ。

そ...

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