第37章 まさにお似合いだ

林田柊は、ただ滑稽だと思った。

くるりと背を向け、そのまま車を拾って立ち去ろうとする。

そのとき、バッグの中でスマホがぶるっと震えた。

曾我京弥からだった。

「林田柊。午後、白鳥グループで新エネルギー用チップの上流サプライチェーンに関する顔合わせがある。お前が研究所の代表として行ってこい。新会社の実態を探ってきてくれ。ついでに、設備のスペックがうちの要求水準を満たせるかも見てこい」

林田柊は、スマホを握る手をわずかに止めた。

白鳥グループへ――。

道路の向かい側にそびえ立つ、高層ビルへ視線をやる。

「わかりました。午後、時間どおりに伺います」

午後2時。

林田柊は杖をつき...

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