第41章 1秒たりとも待てなかった

「あたしに、あいつらの酒を注げって? おばあさま――私、林田柊が白鳥家の踏み台になるために生まれてきたとでも思ってるの。自分たちで散らかした尻ぬぐいを、なんで私がやらなきゃいけないのよ」

「この子は……なんて聞き分けがないんだい。男が外でちょっと遊ぶくらい、よくあることだろう? いちいち癇癪を起こすんじゃないよ。あんたが白鳥家の奥さまである限り、家の顔として大局を見なきゃいけないんだ」

少し離れた主卓には、白鳥空弥が腰を据え、林田柊とおばあさまのやり取りをじっと眺めていた。

空弥は、柊という女を知り尽くしている。

この六年、おばあさまが間に入って「逃げ道」を作ってやれば、どれほど自分...

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