第238章 ぶりっ子の計算を一目で見抜く

檸檬は、電話に出たのがまさか東弥だとは思いもしなかった。

彼女は冷ややかに口を開いた。「南斗は?」

「南斗だと? 南斗兄さんとさえ呼ばないのか。それで高坂家の財産を手にできるとでも? お前はもう高坂家の人間じゃない。何の権利があると思ってるんだ?」

東弥は、ようやく檸檬を抑えつけられたことに溜飲が下がる思いだった。

このところ、この小娘には随分と頭を悩まされていたのだ。

檸檬は毅然とした口調で言った。「これは父さんと母さんが私に残してくれたものです。あなたが勝手に誰かに渡す資格はありません。赤十字に寄付した方がマシです。湘子になんて絶対に渡しません」

「はっ、夢を見るな。お前が自ら...

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