第243&244章 北斗兄さん、あんたにも人に頼む日が来たんだね

高坂檸檬は、高坂東弥が中村家の権勢に目をつけ、身体に問題のある娘との結婚に同意したのだと思っていた。

しかし、まさか婿養子だったとは。

あれほど強気な高坂東弥が、婿養子など上手く務まるのだろうか。高坂檸檬は強い疑問を抱いた。

篠崎誠が眉をひそめる。「本当に何も知らないのか? この婚約は、一年前にはもう決まっていたはずだぞ」

「以前は本当に知らなかったの。彼は滅多に実家に帰ってこないし、そんな話一度も口にしなかったから」

前世でも、高坂檸檬がその事実を知ったのは大学に入ってからのことで、しかも相沢湘子の口から聞かされた。

だがその時、上の兄は婿養子なんて話は一言も言っていなかった。お...

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