第335章 ぶりっ子を高坂家に居られなくする

 檸檬は、霧人が湘子に手を上げているのを見て、正直なところ少し意外に思った。

 何しろ前の人生では、兄たちは湘子をそれこそ腫れ物に触るように大切に扱い、目に入れても痛くないほど可愛がっていたのだから。

 それが今や、霧人兄さんが躊躇なく直接暴力を振るうとは。

 どうやら彼らの言う「優しさ」とやらにも、条件があったらしい。

 檸檬は、湘子もまた呆気にとられているのを見て、嘲るような口調で言った。

「霧人兄さん。あまり強く叩いて傷をつけないでくださいね。万が一、外に噂が広まったら高坂家の名折れになりますから」

「ふん。湘子はウチの養女だぞ。俺たちの金で飯を食い、俺たちの金で生きているんだ。俺...

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