第340章 そんなに近づかないで

檸檬は、あの方が自分に会いたがる理由を推測しようとした。だが、結局は二つに一つだ。

認めるか、否か。

そして、拒絶される確率の方が遥かに高いだろう。

千謙は眉をひそめ、即座に切り出した。

「怪我人は安静が第一だ。祖母さんには俺から言っておく」

檸檬は彼を見上げた。

「……それで大丈夫ですか?」

祖母の体調が思わしくないと聞いている。もし自分のせいで激昂し、体に障るようなことがあればという懸念があった。

千謙は彼女をじっと見つめる。

「行くなら明日にしろ。まずは俺が様子を見てくる」

「はい、わかりました」

千謙が病室を出ていくのを見送り、檸檬はこめかみを揉んだ。名家の事情と...

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