第58章 琉生兄さん、服するかどうか聞いてみるよ

高坂琉生はそう言ったものの、確信があったわけではなかった。

なぜなら、高坂檸檬の最近の変化は実に大きかったからだ。

しかし彼は、高坂檸檬がどれだけ腹を立てていようと、このようなことをするはずがない、ただ意地を張っているだけだと考えていた。

高坂檸檬はきっと、この琉生兄さんの味方であるはずだと。

高坂檸檬は傍らでしばし冷ややかに眺めていた。口元には嘲りが浮かんでいる。高坂家の人間は相変わらず自信家ばかりだ。

高坂檸emonはくるりと背を向け、受付へと歩き出した。

桐山露が少し憤慨した様子で言った。「相沢湘子があなたを道徳的に縛り付ける権利なんてどこにあるのよ。どのプラットフォームと契...

ログインして続きを読む