第81章 試合に負けて初めて高坂檸檬の重要性が分かる

高坂檸檬は試合の結果を目にしたが、少しも意外には思わなかった。

これは必然的に起こることだった。

もし高坂琉生が相沢湘子をガンナーにせず、他の腕の立つプレイヤーを連れてきていれば、ここまで惨めに負けることはなかっただろう。

もしかしたら、負けることすらなかったかもしれない。

しかし、琉生兄さんはよりにもよって相沢湘子をガンナーに選んだ。相沢湘子がいれば十分だと証明したかったのだろうか?

どうやら琉生兄さんの性格は、本当に少しも変わっていないようだ。

ふっ、と高坂檸檬は笑みをこぼした。この結果に、琉生兄さんが満足しているかどうかは知らないが。

少なくとも、自分はとても満足している。...

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