第112章 私のママは最高!

「家を出る前にネットで見ましたよ。芹奈さんの得票数、もうベストスリーに入ってるじゃないですか。たとえ優勝できなくても、十分すごいことですよ!」

 白川雪の口ぶりは橘芹奈を慰めているように聞こえるが、その言葉の端々には微かな嘲笑が滲んでいた。

 橘芹奈が勝てないこと――それこそが、白川雪にとっての吉報なのだ。

 海人は芹奈を見上げていた。その小さな体には不釣り合いなほど大人びた表情で、白川雪と同じような侮蔑の冷笑を浮かべている。

「雪お姉ちゃん、僕のママなんて、ただキッチンの中をうろちょろしてるだけの専業主婦だよ。ベストスリーなんて、どうせまぐれに決まってる」

 芹奈に対するその態度...

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