第153章 どこから来たミイラ

帰宅の途中で橘芹奈は大量の食材を買い込んだ。今夜は腕を振るって、豪華なディナーを作るつもりだったのだ。

家に戻り、エプロンを締め、さあこれから調理に取り掛かろうとした矢先、玄関のチャイムが鳴り響いた。

「どなたですか」

家政婦の久保が応対に出る。

橘芹奈は気に留めず、キッチンのドアを閉めて食材の下処理を始めた。

すると、玄関から久保の大声が聞こえてきた。

「橘さん、お客さまです!」

私に?

橘芹奈は手袋を外し、首を傾げた。デリバリーを頼んだ覚えもなければ、宅配便が届く予定もない。

不審に思いながらも玄関へ向かい、覗き穴から外を確認した。そこに黒田奏多の顔が見えた瞬間、彼女は...

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