第6章

 深夜。

 泥酔した秀樹は、足元をふらつかせながら美愛の部屋のドアを乱暴に開け放った。

 彼女はちょうど逸人を寝かしつけているところだった。秀樹の姿を認めるなり、強張った表情で立ち上がる。

「秀樹……」

「全部お前のせいだ!」

 怒声とともに、彼から放たれた拳が美愛の顔面を捉えた。

 あの報告書が真実であろうと嘘であろうと、すべてはこの女のせいなのだ。

 こいつさえいなければ、知佳が俺の元を去ることもなかった。

 悲鳴を上げて床に倒れ込んだ美愛の口角から、一筋の血が流れる。

「秀樹……お願い……」

「ママをいじめないで!」

 逸人が駆け寄ってくる。

 秀樹は容赦なくそ...

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