第8章
翌朝、晴美が玄関先で倒れ、病院に担ぎ込まれた。その報告を耳にした時、私はちょうど武器商人との契約書にサインをしている最中だった。ペンを置き、あの意地悪な老婆が病床に横たわる姿を想像してみる。
心には、さざ波一つ立たなかった。
秀樹は残存勢力をかき集めて反撃を試みたが、そのすべてを私が事前に張り巡らせた策で潰してやった。私に接触しようにも、あらゆるルートが断たれている。奴からの着信はすべて着信拒否。送り込んでくる手下共も、林野家の警護の者たちが門前払いにした。
絶望の味を、たっぷりと味わわせてやる。かつて私が地面に這いつくばり、聡の遺灰を掻き集めた時の、あの圧倒的な絶望を。
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