第4章
状況を呑み込む暇さえなかった。黒スーツに身を包んだ十数名の屈強なボディガードたちが、訓練された狼の群れのように宴会場へと雪崩れ込んでくる。
つい先程まで勝ち誇った顔で私を床に押さえつけていた警備員は、大理石の床に這いつくばって苦悶の表情を浮かべている。両腕を背後に捻り上げられ、呻き声を漏らすことしかできないようだ。
琴音とその取り巻きの連中も同様だった。ヘラヘラと笑いながらスマホで動画を回していた彼女たちは、瞬く間に床へとねじ伏せられた。
冴島修平が私の目の前に立っていた。床に広がる惨状など意にも介さず、その鋭い視線は真っ直ぐに私だけを捉えている。
彼は私の腕を引いて抱き起...
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