第7章

 翌日、綾小路グループの株価は取引開始と同時に暴落した。崩壊寸前の窮地を脱するため、社長は最も溺愛していたはずの娘を、一切の躊躇なく奈落の底へと突き落とした。

 震える声で読み上げられた声明。

「綾小路琴音は私の実の娘とはいえ、婚外子である。綾小路家は本日を以て彼女との一切の法的関係を断ち切り、警察の捜査に全面協力する所存だ」

 かくして、かつて頂点に君臨していた令嬢は取るに足らない捨て駒となり、実の父親の足によって雲の上から泥沼へと蹴り落とされた。

 女子刑務所。色あせた薄緑色の作業服に身を包んだ琴音は、雑居房の最も暗い隅で身を縮めていた。

 同室のリーダー格の女囚が、刑務官の目...

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