第35章

祝勝会――そしてまた、桑野夜子の「祝い」でもあった。

半分とはいえ主役扱いなのだから、夜子が遅れるわけにはいかない。

船立の祝勝会の会場は帝国ホテル。もともとは社内の集まりのはずだったのに、誰かが「家族同伴でいいんじゃない?」と言い出したらしく、家族がいる社員は当然のように連れて来ていた。

浦原淳宏は淡い色味のスーツに金縁の眼鏡。どこまでも端正で、いかにも「できる人」然としている。

その隣に立つ夜子は、淡い水色のワンピース。柔らかな雰囲気が自然と寄り添い、周囲から見れば妙にお似合いだった。

二人が席に着くなり、さっそく茶化す声が飛ぶ。

「夜子ちゃんって浦原様の後輩なんだろ? 先輩...

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