第41章

浅木辰也がホテルを出たばかりのところで、助手から電話が入った。

「浅木様、すぐ病院に来てください! 鈴木さんが急に頭痛を訴えて……頭を打ったのかもしれません」

浅木辰也の目が沈む。受話口越しの切迫した声だけで、鈴木真代の状態がどれほどよくないか想像できた。

彼は足を速めて車に乗り込む。焦りの中にも理性は残っていて、落ち着いた声で指示を飛ばした。

「すぐ医者を呼べ。俺も今向かう」

いくつも信号を突っ切り、病院へ駆け込んだ頃には、すでに医師の診察は終わっていた。だが――大きな異常は見当たらない、という。

見当たらない?

浅木辰也は苛立ちを滲ませる。

「見当たらないとは何だ。頭が痛...

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