第6章

 その時、病院の廊下に慌ただしい足音が響き渡った。

「アイビー・スターリング。殺人容疑で逮捕する」

 先頭に立った警官が警察手帳を提示した。

「君には黙秘権がある。だが、発言はすべて法廷で不利な証拠として用いられる可能性がある」

 アイビーは目を丸くした。

「はあ? なんの証拠があって言ってるの?」

「リチャードはすでに身柄を拘束した。奴との送金記録、それにチャットのログもすべて押収済みだ」

 アイビーの顔から一気に血の気が引いた。彼女は必死に首を振る。

「噓よ!」

「さらに、これもある」

 警官が録音データを再生する。

 そこから流れてきたのは、悪意に満ちたアイビーの...

ログインして続きを読む