第17章 この娘を徹底的に娘と認めない

川西拓海が、こんなに早く飯を買って戻ってくるはずがない。

佑奈ははっと目を覚ました。今度こそまた、どこかの狂ったファンが追いかけてきたのだと思って身を起こす。だが振り向いた瞬間、言葉を失った。

ベッドの脇に、小さな人影が立っていた。

有川菜央。

佑奈が買ってやった限定版のプリンセスドレスをまだ着ていて、可愛いツインテールを低い位置で結んでいる。じっと佑奈を見つめ、手には弁当箱まで抱えていた。

目を覚ましたのを確認すると、菜央は弁当箱をサイドテーブルにことんと置いた。

「会いに来た」

佑奈は意外そうに目を細め、感情を隠したまま言う。

「……私に?」

菜央はこくりとうなずいた。...

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