第31章 トップハッカー月見

佑奈の指がキーボードの上で踊る。速すぎて、残像が見えそうなほどだ。

そしてモニターに並ぶ赤いコードが、目に見える速度で――一本、また一本と消えていく。

誰もが言葉を失った。佑奈を見る視線には、呆然とした驚きと、圧倒されるような感嘆が入り混じっている。

山田健一ですら予想していなかった。数年ぶりに戻ってきた社長は、強引なまでに会社を立て直すだけじゃない。コードの解析までやってのける。

デザイン画のファイルをロックした相手の厄介さは、技術部がいちばんよく知っている。

相手は一流どころのハッカーチーム。素人が手を出せる代物じゃない。

それを、佑奈ひとりで解いていく。

いったいどこで、...

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