第103章

次の瞬間、赤羽修平は素早く腹を決めた。

わざとらしく咳払いを二つしてから、いかにももっともらしい調子で言う。

「鈴木さんの仰るとおりですな。今回の大会は不正など、断じて許されません」

「事実が確認され次第、成績は無効とします」

「誰それの娘だからといって、特別扱いはしない」

園長とほかの審査員二人は、その言い草に内心引っかかりを覚えた。だが副会長という肩書、そして藤原グループの名――それを思えば、口を挟めず沈黙するしかない。

菅田有紀は、赤羽修平が案の定こちらの肩を持ったのを見て、胸の奥でほくそ笑んだ。

やっぱり。A大学にいた頃に耳にした噂は本当だった。赤羽修平は東山菫の後輩で...

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