第138章

スタッフは得意げに手をひらりと振った。

「おい。こいつを――『丁重に』つまみ出せ」

警備員が二人、すぐさま菅田友香の前へ躍り出る。目つきは露骨に脅しだ。

「お嬢さん、自分で出ていくか? それとも俺たちが『ご案内』するか?」

友香は冷ややかに一瞥した。

「私はただ、筋を通してほしいだけ」

「へえ。だったら――遠慮はいらねえな」

片方が口元を歪める。

「おい、行くぞ」

合図と同時に、二人の手が友香へ伸び――

その刹那。

入口のほうから、低く鋭い声が飛んだ。

「そこまでだ。手を離せ」

空気が一気に張りつめる。

振り向いたスタッフと警備員の顔から血の気が引いた。

「は、...

ログインして続きを読む