第046章

電話を切ったあと、目の前の朝食を見ても、藤原行船はまるで食欲が湧かなかった。

ずっと隣で黙って聞いていた菅田有紀が、ようやく顔を上げる。物わかりのいい笑みを浮かべて言った。

「行船兄さん、悩まなくていいよ。この件、私が解決してあげる」

藤原行船は信じられないという顔をする。

「おまえが? 無理に決まってる」

「どうして無理なの?」菅田有紀は真剣だった。「お姉ちゃん、私のせいで行船兄さんにずっと怒ってるんでしょ?」

「だったら私が謝りに行く。私にできることなら、何でも言うこと聞く」

「そうしたら……睡眠薬、雅子さんに渡してくれるはずだよ。もしかしたら、行船兄さんとも元に戻れるかも...

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