第14章

古川司真は彼女の味方をしなかった。むしろ奈々の言い分に乗っかるように、笑って言う。

「行こう。子どもの気持ち、無駄にしないでやれ」

「でも……」

「でも、じゃない」

古川司真は視線を落として身を寄せ、彼女の耳元で声をぐっと潜めた。

「最近、ずっと張りつめっぱなしだろ。ちょうどいい。ここで一回、吐き出せ」

ジェットコースターに座らされても、篠原霧音はまだ状況を飲み込めていなかった。

胸の前で安全バーががちりと下りた瞬間、ようやく理解する。――このあと、自分は高いところへ連れていかれる。

恐怖が、どっと押し寄せた。

周りは若いカップルばかりで、「やばい!」「絶対怖いって!」と楽...

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