第58章

曽我美蘭はサラダをつつきながら、社内チャットの流れを眺めていた。すべてお見通しだと言わんばかりの顔で。

ふと顔を上げた瞬間、篠原霧音の氷みたいに冷えた視線とぶつかった。

「おや。篠原課長じゃないですか」

曽我美蘭は嫌味ったらしく口角を上げる。

「うちの連中と一緒にご飯? 珍しいですね」

「古川部長のところに行けばいいのに。そもそも私たち、そんなに親しくないでしょ」

篠原霧音はスマホを掲げ、画面を曽我美蘭の目の前に突きつけた。

「この写真。あなたが撮らせたんじゃない?」

曽我美蘭の目が一瞬揺れる。だが次の瞬間、鼻で笑った。

「篠原霧音、いい加減なこと言わないでくれる? この手...

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