第18章

藤原右京は指の間の煙草をもみ消し、最後通牒を突きつけた。

「10日以内だ。きれいさっぱり、縁を切れ」

江原和直は食い下がる。

「半月じゃダメ?」

藤原右京が鼻で笑う。――彼の前で値切ろうとする人間など、今まで一人もいなかった。

折り合えないなら、話を続ける意味はない。

踵を返した藤原右京を見て、江原和直は慌てて前に回り込み、しぶしぶ折れた。

「……わかった。10日でいい!」

今夜、二谷夜子に酒を多めに飲ませてでも、隙を見てベッドまで連れ込めばいい。そうすれば関係をさっさと終わらせられるし、藤原右京にも顔が立つ。

二谷夜子は、バルコニーのほうから戻ってきた藤原右京と江原和直に...

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