第11章

一方そのころ、風間怜司はもう酒を飲んでいた。

クラブの個室は薄暗く、薄着で肌をのぞかせる綺麗どころが、男たちの間をするりと行き来している。

「怜司、今何回生?」と誰かが聞いた。

「3年」と風間怜司が答える。

学校の外で怜司がつるんでいるのは、いわゆる放蕩息子の集まりだった。その中で一番年下は怜司で、まだ学生なのも彼だけ。上は27歳までいる。

年は若いが、高校の頃から長期休みになるたび父親に自社へ放り込まれ、身分を伏せて「インターン」という名目で部署を転々とさせられてきた。

大学1年の時点で、すでに会社では正式に肩書きがついている。まだ3年生だというのに、中規模案件を2本、独力で回...

ログインして続きを読む