第18章

斎藤啓介は腹を抱えて笑い、今にも床に転げ落ちそうだった。

小島奈緒は半ば強引に「合格」扱いにされ、そのまま強引にH大ボクシング部の部員として登録されてしまった。

小島奈緒は苦笑しながら鉄アレイを風間怜司に押し返す。

「冗談やめて。私、帰るから」

風間怜司はそれを受け取ると、今度は斎藤啓介にぽいっと渡して、にやにやする。

「冗談じゃねぇって。お前、防犯のために何か身につけたいんだろ? 俺が教える」

昼休み、奈緒が女子向けのサークルをいくつも素通りして、わざわざボクシング部のところへ相談に来た時点で、怜司はだいたい察していた。

小島奈緒は少しだけ目を見開いた。背を向けて踏み出しかけ...

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