第178章

道中ずっと嘔吐し通しだったせいで、車を降りた神代雪璃の顔色は紙のように白く、手足はふらついていた。

彼女は目の前に聳える3階建ての別荘を見上げ、問いかけた。

「ホテルからずっと尾けていたの?」

「ああ」

神代雪璃は眉をひそめた。やはり、あの時の気配は錯覚ではなかったのだ。

「誰の差し金?」

「お前の男の仇だ!」

男は彼女の歩みが遅いことに苛立ち、乱暴に彼女を担ぎ上げると、建物の中へと大股で歩き出した。

「つべこべ聞くな。風間様に会えば分かることだ!」

俵のように担がれるのは苦痛だったが、「風間凛」の指示だと知った瞬間、彼女の口元はわずかに緩み、極限まで張り詰めていた神経も少...

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