第47章

 一件落着ところはついた。夏川清美は夏川森の一家に連れられて帰っていき、落ち着かない様子の小野寺允樹を前に、小野寺おじい様は震える手を膝に置いたまま、しばらく言葉も出なかった。やがて、重たい溜息をひとつ。

 小野寺景山が苛立ったように允樹の脚を蹴りつけ、床に転がした。

「お前、今すぐおじい様に謝れ!」

 もう昔とは違う。小野寺家の財産は、もともと自分たちのもの――そのはずだったのに、どこからともなく小野寺礼臣が現れた。しかも若いくせにやけに有能だ。おじい様の心を掴んでおかないと、いざ分配となった時、削られるのは半分どころじゃ済まない。

 允樹は、おじい様の青く怒った顔を直視できず、俯...

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