第14章

御影依織の顔のアレルギーは、日に日にひどくなっていた。

彼女は酒井初音から届いた軟膏を指先で弄びながら、ちらりとボディガードを見る。

「つまり、この軟膏は成分的にも安全で……検査室の年寄り教授たちが、調合した人の素性まで探り始めたってこと?」

小さく息を吐く。

「酒井初音……やっぱり、ただ者じゃないわね」

安全だというなら、試してみる価値はある。

御影依織は半信半疑のまま、軟膏を頬と首筋に塗り広げた。

じりじりと焼けるような痒みが、すうっと冷たい心地よさに押し流されていく。

思わず、漏れた。

「……これ、塗ってるだけで気持ちいい」

目を閉じ、心の中で舌打ちする。

――じ...

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