第160章

今回、久世直哉と久世美月が酒井初音のもとを訪ねた最大の目的は、やはり蛇蘭を手に入れることだった。

だが、サウジの小王子カルロスと繋がれたのは、それなりの収穫と言える。

ただし久世美月は、彼が酒井正志という「触れてはいけない身分」を背負っていることに、どこか警戒を解けずにいた。

久世家へ戻る道中。

久世美月は直哉の世話があるため同じ車に乗り、酒井正志は自らバイクに跨って久世家の車列の後ろを走った。

車内。

直哉の足が不自由なこともあり、彼が乗るのはいつも、使いやすいよう特別に改造された大型の車だった。

「直哉兄、明日が……お姉ちゃんの期限ですよね。もし本当に蛇蘭を出さなかったら、...

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