第48章

一ノ瀬玲奈の勢い込んだ追及は、ぷつりと途切れた。目の前の久世美月を、信じられないものを見るように凝視する。

顔立ちは変わらない。相変わらず、儚げで青白い――病弱で清純、そんな仮面のまま。

けれど、たった今。いつも柔らかく穏やかなはずの瞳に宿っていたのは、陰りと氷のような冷たさ。玲奈が一度も覗いたことのない、底なしの深淵だった。

ぞくり、と背筋が粟立つ。

玲奈は思わず口を噤み、警戒するように一歩退いた。

久世美月も自分の失態に気づいたのだろう。はっとして、目に涙を溜める。目尻がうっすらと朱に染まり、いかにも泣き出しそうな顔になる。

そしてまた一歩、距離を詰めた。玲奈の手を握り直し、...

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