第155章 俺の服を脱がせたのに、責任を取るべきじゃないのか

八幡誠言が、ゆっくりと病室の入口から入ってきた。

濃い色の病衣に身を包み、その上からコートを羽織っている。こめかみの傷にはガーゼが貼られ、顔色はまだ青白い。唇の血色も戻りきっていないのに――その目だけが、ぞっとするほど鋭かった。

神野綺羽の横を通り過ぎるとき、彼は足を止めなかった。視線すらくれない。

それでも、瞳の奥に沈む敵意は、毒を塗った刃みたいに彼女の頬を薄く撫でていった。

神野綺羽の笑みが一瞬だけ引きつる。だがすぐに、上品で余裕たっぷりの「お嬢様」へ戻った。

八幡誠言はまっすぐ鳴海絃星のベッドへ行き、腰を下ろす。周囲など存在しないみたいに手を伸ばし、彼女の額に触れて熱を確かめ...

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