第163章 鳴海絃星に土下座しに行く

最後まで待っても、八幡誠言は鳴海絃星の返事を聞けなかった。

通話を切ると、彼は椅子の背に深く身を預け、肺の奥まで息を吸い込む。

――不確かなまま宙ぶらりんにされる感覚が、こんなにも苦しいなんて。

昔の鳴海絃星は、いったいどうやって耐えていたのだろう。

八幡誠言は長く息を吐いた。あれほど傷つけたのだ。報いが来るのも当然だと、どこかで思う。

それでも構わない。

いつか必ず、彼女は自分の元へ戻ってくる。そう信じていた。

そう考えていると、執務室のドアが控えめにノックされた。

「入れ」

岩崎深が扉を開けて入ってくる。

「八幡社長。若林詩羽さんと、お父上がいらしています。面会を希望...

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