第188章 弾丸

開け放たれた試着室の扉の隙間から、刺すような光がなだれ込む。神野綺生の冷えきった横顔の輪郭を、いっそう鋭く浮かび上がらせた。

甘やかな温度を湛えていたはずの黒い瞳は、いまや氷の膜に覆われている。鳴海絃星がスマホを握ったまま小刻みに震える手を、一瞬たりとも逸らさず睨みつけていた。怒りは隠す気すらない。

狭く密閉された空間の空気が、ぱきりと凍りつく。息をするだけで喉が痛むほどの圧迫感。

「……前にも言ったはずだ」

神野綺生がゆっくりと試着室へ足を踏み入れる。背後で扉が閉まり、「カチリ」と小さく鳴った。その音が、鳴海絃星の胸を重い槌で叩いたみたいに響く。

低く、冷たい声。いつもの優しさは...

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