第47章 彼女だって愛されている

鳴海絃星のスマホが鳴ったのは、後部座席にもたれ、うとうとしかけていたときだった。

ゆっくり目を開け、画面を見る。表示されていたのは、八幡誠言。

考える間もなく、絃星は通話を切った。

そして間髪入れず、メッセージを打ち込む。

【離婚の件以外は話さない】

誠言が電話してきた理由が、離婚のためであるはずがない。絃星には、それが分かっていた。だから、無駄な言い争いに付き合う気はない。

スマホをバッグへ放り込み、シートに深く沈み込む。瞼を閉じた。

……

八幡誠言は、画面に並ぶその一文を睨みつけた。

胸の奥から怒りがどろりとせり上がり、内側を焼く。息が詰まるほどに。

スマホを握りしめ...

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