第126章 要るか要らないか

篠崎司は彼女を一瞥すると、扉の外に控える須田樹へと顔を向けた。

「誰も入れるな!」

桜井昭子は嫌な予感がして、彼を睨みつけて唇を噛んだ。

「し……」

言い終わらないうちに、篠崎司が覆いかぶさってきた。彼女を腕の中に閉じ込め、抵抗などお構いなしに唇を塞ぎ、貪るようにキスをしてくる。

桜井昭子は怒りで気が狂いそうだった。帰国してからというもの、篠崎司に会うたびにこれだ。私の気持ちなど無視して、強引に自分の欲望を押し付けてくる。

彼女は負けじと彼の唇を噛み返した。痛みで離させようとしたのだ。

だが彼の体は一瞬強張っただけで、すぐにまた狂ったようにキスを続けた。

篠崎司に押さえ込まれ、身動...

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