第154章 嫁ぐ君を見送る

「それに、彼が過去に何をしたかなんて関係ないわ。彼が昭子に残した記憶は、いつだって冷酷で残酷なものだけだった。それを今さら、彼女が薄情だなんて責める資格があなたのどこにあるの? どの口が彼女を非難してるわけ?!」

「何より大事なのはね、昭子が嫁ぐ相手は遠山圭吾だということ。篠崎司なんかじゃない。そこんとこ、ちゃんと理解してほしいわ!」

 言い放つと、美月は勢いよくドアを蹴り開け、須田に冷ややかな声で告げた。

「さあ、帰って! ここはあんたを歓迎してないから!!」

 須田は一瞬呆気にとられたが、すぐに自分の発言が度を越していたことに気づいた。

 もしウェディングドレスを渡せなかったと知れ...

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