第421章 忠告

篠崎修斉の顔は、一度見れば忘れられない類のものだ。

警備員はその顔を覗き込み、本人だと確認してようやくゲートを開けた。

別荘の前に到着すると、江口美月は後部座席から男を引きずり出すのに一苦労した。

「きゃっ!」

力が入りすぎたせいで、美月は危うく篠崎修斉に押し倒されそうになる。

幸いにもその悲鳴が男の意識を呼び覚ましたらしい。大きな手が伸び、倒れかけた美月の体をしっかりと支えた。

「美月ちゃん?」

夜風が頬を撫で、瞳の奥の混濁を吹き払っていく。

至近距離にある美月の顔を見つめ、修斉の胸がざわめく。

美月は唇を引き結び、修斉の肩に両手を突っ張って体勢を立て直すと、すかさず一歩下...

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