第57章

彼女が声のほうへ視線を向けると、双葉知世が白いワンピースに身を包み、精緻なメイクを施して少し離れた場所に立っていた。

今の自分のやつれた姿と比べれば、相手はまるでスポットライトを浴びているみたいに眩しい。

知世は眉間に憂いを寄せ、瞳をうるませながら――宝生知優を見ているようで、実際には彼女をまるで通り越し、病床の鈴崎潤に絡みつくような視線を注いでいた。

鈴崎潤が倒れたのは昨夜のことだ。

彼女は誰にも知らせていない。

だから双葉知世の登場は、正直、意外だった。

宝生知優は鈴崎潤をちらりと睨み、不快そうに眉を寄せる。

十中八九、この男が自分で知らせたのだろう。

ところが鈴崎潤は、...

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