第61章

『君の中で、俺はそういう男なのか?』

鈴崎潤の声は低く沈み、深い瞳はすっと凍りついたように冷えていた。吐き出される一言一言が、氷の粒みたいに鋭い。

宝生知優は少しも怯まない。まっすぐその視線を受け止め、長い睫毛が目の下に淡い影を落とす。

『さあ、どうかしら』

唇の端をわずかに持ち上げ、笑っているのかいないのか曖昧な顔で続ける。

『私、心の中までは読めないもの』

二人の視線が、空気の真ん中で音もなくぶつかり合った。

『だったら、心臓を抉り出して見せれば納得するのか?』

鈴崎潤の眼差しはひやりと冴え、彼女の表情のわずかな揺れさえ見逃すまいと絡みつく。

『いいわよ』

知優はあま...

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