第112章

やはり来るべき時が来た。海子の唇がついに父の唇に触れた瞬間、私の最後の専有領域が陥落してしまった。海子の身体にはもう私だけのものなど何一つ残されていない。彼女の肌の一寸一寸が、すべて父によって征服され尽くしてしまったのだ。この瞬間、罪悪感と悲しみの刺激の下で、私の目は自然と潤んでしまった。今この時、どれほど涙を流したくなくても、私は強がりを装った。海子と父には見えないとしても、この時に弱さを見せたくはなかった。

海子は目を閉じて忘我の境地で父を優しく、とても優しくキスしていた。パソコンの画面のこちら側では、私一人が涙を流していた。自分がこんなに涙を流すのは久しぶりのことだった。

海子が積...

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