第156章

「あなた、とりあえず家には帰らないで、どこかでドライブして外でご飯食べていかない?」

 助手席に座る海子は、とても嬉しそうだ。妊娠していなかったことで、ようやく肩の荷が下りたのだろう。いつもの活発な彼女に戻ったようだ。

「いいよ。どこに行こうか……」

 ほっと胸を撫で下ろしているのは、俺も同じだった。正直なところ、内心では海子に妊娠していてほしくないと思っていたからだ。

 俺と海子は公園に行き、商店街を巡った。海子は興奮気味だ。二人でこうして街を歩くのは久しぶりだったし、ずっと仕事が忙しすぎたからな。今回は病院の検査にかこつけて休みを取ったわけだが、本当に貴重な機会だった。あらゆる悩...

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